【連載】第12話「彼女からの返事」
ウチに泊まり、スマホ探しに協力せざるを得なくなった彼女にもう一度だけ会ってお礼のしたかった僕は彼女へLINEを送った。
「今度、出張に行くんだけどお土産何がいいですか?」
予想通り、想定通りといっては元も子もないけれど、その送ったメッセージは未読のまま数日が過ぎた。
これで返事がなかったら、もうお礼することは諦めよう。彼女へ連絡することも二度としないと決めた。
ところが、LINEを送ってからさらに数日後、なんと、もう諦めかけていた出張先に居たときに彼女からLINEの返事がきた。
「焼酎!( ´ ▽ ` )」
まさかのお酒!
いや、まさかの返事に驚いた。
いや、驚いたよりも嬉しかった。
会えるかもしれないという期待感が一気に自分を支配した。
「了解です!」
すぐさま返事をし、出張日程をパワフルにこなした。
そして、出張最終日、出張先の地元で有名な高級焼酎を買い出張を終えた。
「焼酎買ったよ!いつ渡せるかな?」
僕はウチに戻るとそう彼女にLINEした。
買った焼酎を受け渡すだけのつもりで送った。
その翌日、彼女から返事が来た。
「今週土曜日の18時以降なら大丈夫です。」
その返事を見たときに、お土産を渡すだけではなく、もしかしたら食事くらいはできるってことかな?と淡い期待を抱いてしまった。
どうせなら馬鹿になったふりして聞いてしまおう、最悪でも会ってお土産が渡せるのだから。
「何か食べたいものある?なんでもいいよ!」
食事をすることが当然だと言わんばかりのLINEを送ってみた。
すると、
「なんでもいいですよ、好き嫌いなく何でも食べるので。」
と返事があり、食事をすることが決まった!
そして2017年12月、僕らは再会することになる。
(続く)